人事のソナタ 21-30
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(*^_^*) チンギン君
(*^・^) ヒョウカさん
(.^◇^) シャチョーさん[特別出演]
( ^◇^) 前作のシャチョーさん[友情出演]
(-.-)y- コンサルタント・エックス
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−目次−
第21話 基本給の組合せ
第22話 手当の設計
第23話 修正基本給
第24話 基本給設計その1
第25話 基本給設計その2
第26話 年齢給の設計
第27話 勤続給の設計
第28話 等級による基本給の設計
第29話 段階号俸表(前編)
第30話 段階号俸表(後編)
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┃◆┃基本給の組合せ
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(*^_^*) 賃金診断をしたとき、いらない手当が沢山あったよね。
(*^・^) うん、必要なもの以外は整理して基本給に上乗せするんでしょう?
(*^_^*) そうだよ。
賃金のベースとなるのは基本給だから、これを充実させないとな。
ところで、基本給にはどんなものがあるか知ってる?
(*^・^) えっ、基本給にも種類があるの?
(*^_^*) もちろん。
(*^・^) 「毎月支払う基本給」と「半年毎に支払う基本給」かなぁ。
(*^_^*) [な〜に考えてんだー]
ブッブーッ。「半年毎に支払う基本給」ってボーナスのことだろ。
「毎月支払う基本給」の種類を述べよ。
(*^・^) わかんないよ。
だって、会社の賃金明細には「基本給」としか書いてないもん。
(*^_^*) それは今まで会社に賃金決定基準がなかったからさ。
それをこれからボク達が作るんだ。
(*^・^) そうかぁ。それでは私から質問。
基本給にはどんなものがあるか述べよ。
(*^_^*) しょーがねえな。教えてやるよ。
例えば、等級で定める基本給として『能力給』や『職務給』という
のがある。
(*^・^) ふ〜ん、等級で定める基本給も1つじゃあないのね。
(*^_^*) それは等級制度を何に基づいて設計するかによるんだよ。
能力等級であれば『能力給』、職務等級であれば『職務給』って感
じかな。名称は自由につけていいけどね。
(*^・^) なるほど。何となくわかったわ。
他にも基本給って呼べるものはあるの?
(*^_^*) うん、年齢で定める基本給として『年齢給』というのがある。
勤続年数ベースの基本給はふつう『勤続給』と言ってるな。
あとは業績ベースで定める『業績給』とか、エトセトラ。
(*^・^) [にゃろっ!面倒臭くなってはしょったわね]
で、私達はどの基本給にしたらいいのかしら。
(*^_^*) 『年齢給』を入れようか迷ってるんだ。
(*^・^) なんですって。
基本構想で等級を定めたじゃない。どうして『年齢給』なの?
(*^_^*) もちろん等級で定める基本給も入れるさ。
(*^・^) 等級で定める基本給「も」って何よ。
私は『年齢給』の方は選択しないわよ。
(*^_^*) ハハハッ、ヒョウカさんには両方つけてあげるよ。
(*^・^) ラッキー!
でも、そんなことしたら社長に怒られちゃうよ。
(*^_^*) 大丈夫。基本給って1つじゃなくてもいいんだ。
例えば、能力等級で定める『能力給』と『年齢給』の2つを組合せ
て基本給とすることができるんだぜ。
(*^・^) へぇ〜。
それなら『勤続給』も入れて3つにすることもできる?
(*^_^*) できるよ。
以前、職能資格制度が流行っていた頃は、その3つを組み合わせて
基本給としていた会社が多かったらしいぞ。
(*^・^) 基本給は、複数を組合せて設計することもできるのね。
これで設計の幅が広がるわ。
(*^_^*) [消化不良を起こすなよ]
じつはボクもコンサルタント・エックスさんから教わったのさ。
今日話をした「基本給組合せパターンの設定」は、賃金設計をする
うえでとても重要なことなんだよ。
21話目にして、いよいよ設計に入りました。
さて、2人の今後の展開はどうなっていくのでしょう。
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【オマケ】
(-.-)y- 基本給組合せパターンの設定例は、こちらをご覧ください。
→ ここをクリック
さらに先を見たい方は、こちらをご覧ください。各基本給パターン
について、構成する基本給の設計を行うコントロール画面です。
→ ここをクリック
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┃◆┃手当の設計
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(*^_^*) 今日は手当について考えてみようぜ。
(*^・^) 手当のことなら任せて。
だって私のお母さん看護師だもん。
(*^_^*) [ショッパナから大ボケだな]
違うよ。賃金体系の中の手当のことだよ。
先週は基本給の話だったからな。
(*^・^) 待ってよ。
基本給の組合せ方法は設定したけど、肝心な基本給設計はこれから
よ。なんで手当に飛んじゃうの?
(*^_^*) チッ、これだからシロートは困るよな。
賃金設計後の「新しい賃金」が社員が今貰ってる賃金(従前賃金)
と大幅に違ったら困るだろ?
(*^・^) うん。上がった人はラッキーだけど、下がった人はへこむわね。
(*^_^*) へこむだけならいいよ。
不満爆発して社内の空気が淀んじゃうよぅ。
(*^・^) 辞めてしまう人もでてくると思うわ。
(*^_^*) [ヒョウカさんは、下がったら辞めるクチだな]
中には、そういう人もいるかもね。
だから、賃金設計をするときに従前賃金をベースにしようと思う。
手当は必要なものだけ残して整理することになったよね。
(*^・^) うん。その分だけ基本給を上げるんでしょう。
あっ、そうか。最初に新手当を確定しておく方が基本給を決め易い
わね。
(*^_^*) そう、手当を先に設計しておくことで、従前賃金をベースに設計す
ることが可能になるんだよ。
【参考】修正基本給(従前賃金から新手当を差し引く)
(*^・^) 先に手当のことを考えなきゃイケナイことはわかったわ。
どの手当から始める?
(*^_^*) 家族手当や役職手当は、ボクの出向元の会社で作った内容で説明し
てあげるよ。
【参考】シャチョーさんカチョーさんシリーズ 第29話
(*^・^) へぇ〜、一口に○○手当といっても、イロイロな設計方法があるの
ね。他にも何かないの?
(*^_^*) 当社は総合建設業で公共の仕事が多いよね。
そこで、資格手当はカットしないで残しておいたんだ。
(*^・^) 資格って公的資格のことよね。そんなのイラナイ!
だって、1級建築士の△△さんなんて、ぜんぜん仕事できないよ。
なんか実力主義に反してるぅ。
(*^_^*) ヒョウカさんは知らないと思うけど、公共の仕事をする場合は企業
のランク付けが行われるんだ。ランクを決めるときに社内の有資格
者の人数も関係してくるんだよ。だから、1級建築士が何人いると
いうことが重要なわけさ。
(*^・^) ふ〜ん、それがダメダメ社員にも資格手当を支払ってる理由ね。
(*^_^*) ダメダメ社員も資格を持っているだけで会社に貢献してるわけだか
ら、そういう意味では実力主義に反しているとは言えないぞ。
(*^・^) 等級の格付をするときも有資格者の方が有利になるのかしら。
(*^_^*) それは会社の考え方によるな。
この前、社長に確認してみたら、有資格者には資格手当を支払うだ
けでいいんじゃない、って言ってたぞ。
(*^・^) それを聞いて安心したわ。
(*^_^*) [ヒョウカさんは勉強嫌いだからなぁ]
またコンサルタント・エックスさんを登場させるのを忘れてしまいました。
下記の【オマケ】も忘れずに読んでくださいね。
さて、2人の今後の展開はどうなっていくのでしょう。
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【オマケ】
(-.-)y- 手当の設計方法もイロイロありますね。
じんじ屋エールをご利用の場合は、人事情報として登録しておくべ
き内容が含まれるならば、できるだけデータリンクしておくと楽が
できますよ。
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┃◆┃修正基本給
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(*^・^) 修正基本給ってな〜に?
(-.-)y- それは、個別社員の1ヶ月当たり従前賃金(賃金設計前の旧賃金)
の合計から新手当を差し引いた残額のことです。
【参考】修正基本給(従前賃金から新手当を差し引く)
(*^・^) それって何を意味するのかしら。
(*^_^*) 従前賃金をベースに新賃金を決めるためには修正基本給を求めなけ
ればならないんだ。あいかわらずヒョウカさんは数字に弱いね。
(*^・^) [失礼な人ね]
チンギン君の説明って、ぜんぜん意味わかりませんけど。
(*^_^*) 必要ない手当はカットしただろ。
その分だけ基本給を増やすことになったんだよ。
(*^・^) アハッ、思い出したわ。
新しい賃金では基本給をゴージャスにするのよね。
(*^_^*) そう、ヒョウカさんみたいにゴージャスにするんだよ。
(*^・^) [今度はヨイショしたわね]
新しく導入する「等級で定める賃金」を多くするんでしょう?
(*^_^*) うん、まだどんな名称を付けるかわかんないけど、ここでは「能力
給」としておこうか。能力給の金額が少ないと新賃金制度が貧弱に
なっちゃうからな。
(*^・^) いま貧乳って言ったでしょ?
(*^_^*) 言ってねーよ。
(*^・^) それで、修正基本給は各社員毎に求めるのね。
(*^_^*) そうだよ。
役職手当が付いている人は、役職手当を差し引くんだ。
(*^・^) 家族手当が付いている人は、家族手当を差し引くのよね。
(*^_^*) うん、何かおかしい点がある?
(*^・^) 社長が役職手当と家族手当は増額したいって言ってたわ。
もし増額すると、この手当が付いている人の修正基本給が減ってし
まうわよ。
(*^_^*) そりゃあ変だ。
手当が増えてラッキー、と思ったらヌカ喜びで、その人の基本給は
貧乳でアンラッキーってか。
(*^・^) あー、やっぱり貧乳って言ったぁ。
(*^_^*) ゴメン、ゴメン。
ここはコンサルタント・エックスさんに聞いてみよう。
(-.-)y- お話は聞いていましたよ。
たしかに手当を変更するとそのような問題も起こります。
ここはケースバイケースで考えてみましょう。
(*^_^*) ケースバイケースですか?
(-.-)y- まず役職手当ですが、これは新手当の金額を変えてしまっても良い
ケースがあります。
御社では、もともと従前賃金は基本給と手当のバランスを考えてい
なくて、各社員の賃金合計額だけおかしくなければOKというやり
方でしたから、役職手当を増額しても十分な修正基本給が残るはず
です。
(*^_^*) なるほど。
(-.-)y- 一方、家族手当は、扶養家族がいる人だけを対象に、従前から賃金
表を作って管理していましたから、この手当を増額すると扶養家族
がいる人は修正基本給が減ってしまいますね。
(*^・^) あら〜、かわいそう。
でも私は関係ないしぃ。
(*^_^*) そーいう問題じゃないだろ!
(-.-)y- 家族手当は、とりあえず従前と同じ金額で設計しておき、あとでベ
ースアップをすればいいでしょう。
(*^・^) それなら修正基本給に影響ないわね。
だんだん複雑な部分に入ってきました。
さて、2人の今後の展開はどうなっていくのでしょう。
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【オマケ】
(-.-)y- 修正基本給を求める際に、残業手当を考慮して、残業手当の適正化
を図ったり、管理職昇進時の賃金ダウンを自動的に回避する方法も
あります。
【参考1】ここをクリック
【参考2】ここをクリック
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┃◆┃基本給設計その1
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(-.-)y- 今日から基本給設計に入ります。
この前設定した基本給パターン毎に、構成する基本給の設計を行う
コントロール画面を見ながら進めていきましょう。
【参考】基本給組合せパターンの設定
【参考】基本給の設計を行うコントロール画面 ← これを見ながら
あとは口出ししませんから、お2人で頑張ってください。
(*^・^) は〜い。
私ちょっと不思議に思ったんだけど、どうして設計するのに年齢を
使うのかしら。
(*^_^*) それは「年齢」や「勤続年数」に基づく基本給を設計するのに都合
がいいからだろ。
(*^・^) それじゃあ等級ベースの基本給は?
(*^_^*) それもピッチを定めるのに年齢を使うと設計しやすいんだ。
運用のとき、昇給・昇格基準を工夫すれば年功に傾くことはないは
ずだよ。
(*^・^) へぇ〜、そんなもんなの。
(*^_^*) そんなもんさ。
コントロール画面では3つの年齢を設定するんだ。
(*^・^) 最年少社員の年齢と定年年齢と、あとは・・・。
(*^_^*) 社内の標準的な社員の年齢さ。一般的には40歳位の社員を選ぶこと
が多いらしいぞ。
(*^・^) 標準的な社員って?
(*^_^*) ガッコ出てから、すぐにわが社に就職して、標準的に出世して今の
地位にいる社員のことだよ。
(*^・^) ふ〜ん、私の上司の伊矢見課長なんかピッタリ。
(*^_^*) サンプルデータでは、このように定めてるよ。
最年少者/学歴:中学------年齢:15歳、基本給:140,000円
任意年齢の標準モデル------年齢:40歳、基本給:340,000円
定年年齢------------------年齢:60歳
(*^・^) 15歳と40歳の基本給を定めているけど・・・。
(*^_^*) うん、それはね、15歳と40歳の間の基本給ピッチを算出するために
定めるだ。
(*^・^) そっかぁ。
15歳と40歳の差が25歳、基本給の差が200,000円だから、1歳当た
りのピッチは8,000円ということね。
(*^_^*) 当ったりぃ。
(*^・^) でも私達の会社は中卒者を採ってないわ。
中卒の初任給を決めるのは難しいかも〜。
だって該当者がいないんだもん。
(*^_^*) だったら最年少者を高卒にしたらいいんじゃない。
今年の高卒初任給は、たしか160,000円だったよな。
手当は付いてないから、これがそのまま基本給になるわけだ。
(*^・^) うん。
(*^_^*) 伊矢見課長は43歳で、修正基本給は335,000円だからピッチ7,000円
になるな。
【参考】修正基本給(従前賃金から新手当を差し引く)
(*^・^) 安っ。
(*^_^*) そう言うなよ。
設計しているボクまで悲しくなってきちゃうよ。
(*^・^) いくらお給料が安くても、社員がやる気の出る人事制度を作るのが
私達の役目!そうでしょう?
(*^_^*) そう、そのとおり。
社員みんなが頑張らなければ、ずぅっと給料の水準は上がらないか
らな。
(*^・^) チンギン君の(出向元の)会社では、管理職の賃金水準を引き上げ
ることもあって、管理職用の基本給は別立てにしたのよね。
その場合の最年少者って何歳位にしたの?
(*^_^*) 最年少者は35歳位に定めていたかな。
管理職用では、最年少者の年齢が高いため、標準的な社員の年齢も
高めに設定にする必要があるよ。
例)最年少者35歳、標準モデル47歳
(*^・^) 35歳かぁ。
私みたいに優秀な社員も35歳までは管理職になれないのね。
(*^_^*) [ヒョウカさんは一生管理職にならないような気がする]
勘違いすんなよ。
35歳というのは設計上定めた年齢さ。
昇格基準の定め方次第では20代で管理職になることも可能だよ。
(*^・^) そう、よかったわ。
(*^_^*) 2人で考えて良い制度を作ろうぜ。
ボク達はパートナーなんだから。
(*^・^) キャッ
(*^_^*) [勘違いしてもいいよー]
さて、2人の今後の展開はどうなっていくのでしょう。
次回は基本給の「ピッチ配分」と「最年少配分」の説明をします。
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┃◆┃基本給設計その2
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今週も「基本給設計を行うコントロール画面」を見ながら進めていきましょ
う。「ピッチ配分」と「最年少配分」のお話です。
(*^・^) 基本給の「ピッチ配分」と「最年少配分」てどういうこと?
(*^_^*) 年齢給や職能給など複数で構成する基本給を設計するときに必要な
んだよ。サンプルデータで確認してみようぜ。
→ ここをクリック
※サンプルデータは、賃金の名称に表種名をそのまま使っています。
(*^・^) 「ピッチ配分」というのは、1歳当たりの賃金差よね。
これが多いほど重要な基本給と位置付けられるんでしょう?
(*^_^*) まあね。
でも、それだけじゃないよ。
(*^・^) 「最年少配分」のことね。
(*^_^*) うん。
サンプルデータで『年齢別基本給』と『等級3基本給』を比較して
みよう。
(*^・^) 「ピッチ配分額」は、『年齢別基本給』の2,000円に対して『等級
3基本給』は5,000円で2.5倍になってるわね。
(*^_^*) そうだな。
等級で設計する基本給を重視しているってことだ。
(*^・^) でも「最年少配分額」は『年齢別基本給』に110,000円もついてて、
『等級3基本給』はたったの20,000円よ。なぜかしら?
(*^_^*) それはコンサルタント・エックスさんに聞いてみよう。
(*^・^) [あらら〜、チンギン君には説明できないのね]
コンサルタント・エックスさ〜ん。
(-.-)y- 呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!
あれ?ボヨヨヨーンだったかな〜???
(*^_^*) [古っ!]
ハナシ聞いてたんでしょう?
(-.-)y- はい、「ピッチ配分額」と「最年少配分額」のことですね。
『等級3基本給』の「ピッチ配分額」が多いのは、お察しのとおり
この基本給を重視しているからです。
一方、『年齢別基本給』は、生活給として設計する基本給です。若
年者にもそれなりに配分する必要がありますから「最年少配分額」
が多くなっているのです。
(*^・^) わかんな〜い。具体的な金額で説明してもらわないと。。。
(*^_^*) ほんとヒョウカさんて数字に弱いのな。
15歳と40歳の『年齢別基本給』『等級3基本給』はこうなるんだよ。
年齢別基本給------15歳:110,000円、40歳:160,000円
等級3基本給------15歳: 20,000円、40歳:145,000円
両方の合計額------15歳:130,000円、40歳:305,000円
どうよーっ!
(*^・^) すごい!チンギン君すごいわ!
(*^_^*) [えへへ〜、褒められちった]
40歳標準モデルでは『年齢別基本給』と『等級3基本給』の差がほ
とんどなくなってる。もっと等級が上がるとこの金額は逆転するぞ。
(*^・^) 仕組みは、なんとなく分かったわ。
でも『年齢別基本給』が生活給だからって「最年少配分額」を多く
するのはあまり意味がないように感じるけど。
(*^_^*) どうして?
(*^・^) だって、次のように設計しても『両方の合計額』は同じだもん。
年齢別基本給------15歳: 20,000円、40歳: 70,000円
等級3基本給------15歳:110,000円、40歳:235,000円
両方の合計額------15歳:130,000円、40歳:305,000円
どうよーっ!
(*^_^*) ・・・。
(-.-)y- ヒョウカさんも鋭い考え方をするようになってきましたね。
たしかに設計するときは、どちらも同じ結果になります。
でも、人事制度は運用することを考えて設計しなければなりません。
いつか詳しくお話しますけど、賃金改定に影響してくるのですよ。
それと、設計方法によっては賞与配分にも影響します。
(*^・^) ふ〜ん、だからこの段階でちゃんと決めておくのね。
このステップがとても重要ってことがわかりました!
さて、2人の今後の展開はどうなっていくのでしょう。
次回から個々の基本給の設計方法を説明します。
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【オマケ】
(-.-)y- 来週から基本給の詳細設計に入ります。
人事制度設計の中で一番楽しい作業ですよ。
チンギン君達と一緒にゲーム感覚で楽しんでくださいね。
参考 ここをクリック
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┃◆┃年齢給の設計
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前回同様に「基本給設計を行うコントロール画面」をご覧ください。
サンプルデータの「ピッチ配分額」と「最年少配分額」はこのようになっ
ていますね。
区分指基本給------ピッチ配分額: 500円、最年少配分額: 10,000円
年齢別基本給------ピッチ配分額:2,000円、最年少配分額:110,000円
勤続別基本給------ピッチ配分額: 500円、最年少配分額: 0円
等級3基本給------ピッチ配分額:5,000円、最年少配分額: 20,000円
――――――――――――――――――――――――――――――――
合計額------ピッチ配分額:8,000円、最年少配分額:140,000円
【参考】ここをクリック
※サンプルデータは、賃金の名称に表種名をそのまま使っています。
一般的には、次のような名称を付けます。
例)年齢別基本給 → 年齢給・生活給など
例)等級3基本給 → 職能給・職務給・役割給など
(*^_^*) 今日から基本給を構成する個々のパーツについて、それぞれの設計
方法をみていこう。ショッパナは年齢給からいこーかぁ。
(*^・^) は〜い。
(*^_^*) 設計で重要なことは「アタマ」と「オヘソ」と「オシリ」を決める
ことだな。
(*^・^) アタマって一番上にあるから、この場合は60歳の金額ってこと?
(*^_^*) 違うよ。
最年少者15歳の金額のことだよ。
オシリは60歳。
(*^・^) どうして?
どうでもいいことかもしれないけど、若い人がアタマというのは年
配者に失礼よ。だれが決めたの?
(*^_^*) ボクが決めたの。
だって、逆にするとヒョウカさんはオシリの近くになっちゃうぞ。
(*^・^) 若い人がアタマでいいわ。
(*^_^*) それじゃあオヘソってな〜んだ?
(*^・^) [さてはイヤラシイこと言わせようとしてるわね]
その手にはのりませんよーだ。
オヘソは15歳と60歳の真ん中で37歳か38歳の金額でしょ。
(*^_^*) ブッブーッ。
この場合のオヘソは40歳だよーん。
※標準モデルの年齢を37歳で定めた場合は、37歳がオヘソ。
(*^・^) ふ〜ん。わかったような、わかんないような。
(*^_^*) おバカだなぁ。ここまでは設計するための準備段階なんだぞ。
それでは、年齢給の設計に入るよ。
【参考】基本給(年齢別)の設計
(*^・^) 最初に決めるのは「最高年齢」と「最低金額」ね。
最高年齢は定年年齢(60歳)以上に定めればいいわね。
最高年齢60歳にして、年齢給表を15歳〜60歳で設計しましょう。
(*^_^*) 最低金額は、最年少配分額の110,000円そのままでOKだな。
そしてアタマからオヘソまでの平均ピッチが変わらないように設計
すれば "予定どおり" ってことだね〜。
(*^・^) うん。
私がよくわかんないのは、いくつかの年齢帯ごとにピッチを定めて
るけど、どんな基準に基づいているのかってこと。
(*^_^*) ヒョウカさんてほんとにおバカだなぁ。
(*^・^) バカバカって言わないでよ!
(*^_^*) いいかい。年齢給っていうのは社員の生活保障を目的とする賃金な
んだよ。
若いうちから徐々に上げていって、所帯を持つ頃には上昇カーブを
大きくするんだ。子育ての時期がピークの金額になるように設計を
しておくってこと。
(*^・^) だんだん生計費が膨らんでくるもんね。
子育ての時期は上昇カーブが緩くなって、その後昇給ゼロしてるけ
ど、ここがピークの金額ってことなのね。
(*^_^*) そうだよ。
そして、50歳を過ぎた頃から子供達が独立していく。
そうなれば、生計費はだんだん減らしていってもいいだろう。
(*^・^) 子供達はそれぞれ働いて稼いでいるから、最後は夫婦2人の生計費
を考えてあげればいいってこと?
(*^_^*) うん。新婚時代と同様にね。
(*^・^) キャッ、ラブラブねー。
ライフサイクル(←これが根拠です!)
【参考1】ここをクリック
【参考2】ここをクリック
能力・成果主義時代に入り、年齢給を導入する企業は減少傾向にあります。
導入有無は、家族手当等の生活関連手当と合わせて検討していきたいですね。
さて、2人の今後の展開はどうなっていくのでしょう。
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【オマケ】
(-.-)y- じんじ屋エールでは、基本給の各パーツを設計後、その設計内容に
応じて比率や金額を自動修正します。最終的に「ピッチ配分額」及
び「最年少配分額」の合計が予定額と同額又は近い金額になるよう
に調整しましょう。
もひとつオマケです。表種区分が[一律金額]の場合は、ピッチが
存在しないためピッチ配分額はゼロになります。
例えば、15歳で10,000円なら40歳でも10,000円です。
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┃◆┃勤続給の設計
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前回同様に「基本給設計を行うコントロール画面」をご覧ください。
サンプルデータの「ピッチ配分額」と「最年少配分額」はこのようになっ
ていますね。
区分指基本給------ピッチ配分額: 500円、最年少配分額: 10,000円
年齢別基本給------ピッチ配分額:2,000円、最年少配分額:110,000円
勤続別基本給------ピッチ配分額: 500円、最年少配分額: 0円
等級3基本給------ピッチ配分額:5,000円、最年少配分額: 20,000円
――――――――――――――――――――――――――――――――
合計額------ピッチ配分額:8,000円、最年少配分額:140,000円
【参考】ここをクリック
※サンプルデータは、賃金の名称に表種名をそのまま使っています。
一般的には、次のような名称を付けます。
例)年齢別基本給 → 年齢給・生活給など
例)等級3基本給 → 職能給・職務給・役割給など
(*^_^*) 今日はちょっとマイナーな勤続給を設計してみようぜ。
(*^・^) は〜い。
(*^_^*) 勤続給とは、その名のとおり「勤続年数」に応じて定める基本給の
ことだよ。設計方法は、年齢給とほぼ一緒だから簡単だよー。
(*^・^) でも「基本給設計を行うコントロール画面」には勤続年数のデータ
がないわよ。
(*^_^*) あらら〜、ヒョウカさんはおバカだなー。
(*^・^) [ヒドイわ!]
毎週毎週バカバカって言わないでよー!
(*^_^*) 基本給を設計するときに標準モデルを設定するのはわかるよな。
(*^・^) うん。
(*^_^*) 今年15歳で新卒入社の最年少社員がいます。
さて、この人の勤続年数は何年でしょう?
(*^・^) 入社したばかりだからゼロ年に決まってるじゃない。
(*^_^*) 正解!それじゃあ次の質問ね。
昔15歳で新卒入社した40歳の社員がいます。
さて、この人の勤続年数は何年でしょう?
(*^・^) 勤続25年になるわね。
あっ、そうか。年齢から勤続年数を求めればいいのね。
(*^_^*) そーいうこと。
勤続給の設計は年齢給とほぼ一緒と言ったよね。
でも、すべて一緒というわけじゃない。
(*^・^) 年齢給と異なる点があるってことね!
(*^_^*) うん。まず、勤続給にはマイナス昇給がない。
(*^・^) なるほど。勤続年数が多くなって金額が減るのはおかしいわね。
(*^_^*) それと、勤続給は青天井にしないで、一定勤続年数で上限ストップ
にすることが多いんだ。10年とか15年でね。
(*^・^) それだとピッチを定めるときにおかしくない?
最低でも25年間(15歳〜40歳の差)のピッチを設定しておかないと
設計できないと思うけど。
(*^_^*) ヒョウカさんは頭がカタイなぁ。
1年当たり平均ピッチ500円とすると、25年で12,500円になる。
10年で上限ストップをかけるということは、10年間の1年当たり平
均ピッチを1,250円にして、残りの期間はピッチゼロ円にするんだ。
(*^・^) そっかぁ。それなら「基本給設計を行うコントロール画面」に戻っ
たときに計算が合うわね。
他にも何かある?
(*^_^*) うーん、そーだなあ。勤続給は、最年少配分額ゼロ円からスタート
したり、一律ピッチで設計するのが一般的かな。
(*^・^) どうして?
最年少配分額は「基本給設計を行うコントロール画面」の合計額が
同じなら、別に勤続給がゼロ円からスタートしなくてももいいと思
うけど。
(*^_^*) 勤続給という性格上、会社への在籍期間がゼロならゼロ円、という
考え方なんだろうな。
(*^・^) [今日のチンギン君は頼れる人って感じでス・テ・キ!]
ふ〜ん、勤続給の設計は一見単純そうだけど奥が深いのね。
最近では、勤続給を導入する企業は非常に少なくなってきました。
それは、企業が年功的賃金をカットする(あるいは減少させる)方針で賃金
体系を再構築しているからです。また、等級に基づく基本給の査定昇給部分
に勤続給的な要素を含むケースが多いため、勤続給の必要性は?ですね。
さて、2人の今後の展開はどうなっていくのでしょう。
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【オマケ】
(-.-)y- じんじ屋エールでは、基本給の各パーツを設計後、その設計内容に
応じて比率や金額を自動修正します。最終的に「ピッチ配分額」及
び「最年少配分額」の合計が予定額と同額又は近い金額になるよう
に調整しましょう。
複数で構成する基本給の中に「区分指定」や「マトリックス」等の
表種区分が存在する場合は、15歳と40歳の金額を指定します。
例)15歳:△△△:10,000円、40歳:□□□:22,500円
上記により「ピッチ配分額」と「最年少配分額」はそれぞれ500円、
10,000円になります。
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┃◆┃等級による基本給の設計
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
(*^_^*) 等級による基本給表ってどんなのがあるか知ってる?
(*^・^) えーと、職能給や職務給ってよく聞くわね。それから役割給なんて
のもあるみたい。
(*^_^*) ああ、それは基本給の名称だね。
そうじゃなくて、賃金表の種類を聞いてるんだよ。
(*^・^) わかんな〜い。
(*^_^*) しょーがねーなぁ。
まず、評価結果が昇給に反映しない場合を考えてみようぜ。
(*^・^) 各等級毎に一律の金額ってことね。
例)1級 20,000円
2級 40,000円
3級 70,000円
(*^_^*) 同一等級・同一賃金か。まあ、それもあるよな。
一般的には「号俸表」ってのがあるぞ。評価に関係なく昇給のときに
1号ずつ上がっていく方法だよ。
例)1級(ピッチ2,000円) 20,000円 → 22,000円 → 24,000円
2級(ピッチ2,500円) 40,000円 → 42,500円 → 45,000円
3級(ピッチ3,000円) 70,000円 → 73,000円 → 76,000円
(*^・^) 同一等級・同一賃金じゃあダメなの?
(*^_^*) いや、そんなことはないよ。
でもそれだと昇格するまでは毎年昇給ゼロになっちゃう。
(*^・^) それって、新卒入社した社員と私の給料が同じってことでしょう。
嫌すぎるわ!
(*^_^*) [年齢給とか組み込めば、同じにはならないけどね〜]
それと、最近はベースアップが少ないから、昇格するまでの間ほと
んど給料が上がらないことになるな。
(*^・^) それって、私の10年後のお給料が今と同じってこと?
(*^_^*) ハハハッ、ヒョウカさんのために2等級に自動昇格できるようにし
てあげよう。
(*^・^) [バカにするなー!]
ありがと。
(*^_^*) で、ヒョウカさんは同一等級・同一賃金をどう思う?
(*^・^) モチベーション下がっちゃうんじゃない。
少なくとも頑張った人は毎年昇給できる仕組みじゃないとね。
社員の反発は必至ね。
(*^_^*) [ヒョウカさんの反発が一番恐いよー]
20等級もあるような多等級制度なら同一等級・同一賃金でいけそ
うだけど、等級数が少ない場合は同一等級内の昇給も必要だね。
(*^・^) ふ〜ん、だから号俸表にするの?
(*^_^*) いや、号俸表に査定昇給を組み込んだ賃金表を作ろう。
評価累積型の「段階号俸表」や評価洗替型の「複数賃率表」の2つ
が一般的だな。
(*^・^) どっちがいいの?
(*^_^*) それはケース・バイ・ケースさ。
一般的には、評価累積型の「段階号俸表」の採用が多いと思うよ。
設計方法もいろいろと工夫できるし、ピッチが細かいので新賃金移
行時の原資が少なくて済むからね。
(*^・^) だんだん我が社の賃金制度のカタチが見えてきたわね。
(*^_^*) [ボク達の愛のカタチはぜ〜んぜん見えなかったりして]
次回は「段階号俸表」の設計方法をみてみましょう。
さて、2人の今後の展開はどうなっていくのでしょう。
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【オマケ】
(-.-)y- 【Q】ウチの会社は号俸表。査定昇給を組み込んだ方がいい?
【A】実力主義でいくなら、そうした方がいいでしょう。
でも、大切なのは昇給よりも昇格の基準です。毎年の昇給に
差をつけることが特に必要でないとお考えであれば、無理に
差をつけなくてもいいと思いますよ。
トレンドに流されないでーーー。。。
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┃◆┃段階号俸表(前編)
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
「基本給設計を行うコントロール画面」をご覧ください。
サンプルデータの「ピッチ配分額」と「最年少配分額」はこのようになっ
ていますね。
区分指基本給------ピッチ配分額: 500円、最年少配分額: 10,000円
年齢別基本給------ピッチ配分額:2,000円、最年少配分額:110,000円
勤続別基本給------ピッチ配分額: 500円、最年少配分額: 0円
等級3基本給------ピッチ配分額:5,000円、最年少配分額: 20,000円
――――――――――――――――――――――――――――――――
合計額------ピッチ配分額:8,000円、最年少配分額:140,000円
【参考】ここをクリック
※サンプルデータは、賃金の名称に表種名をそのまま使っています。
一般的には、次のような名称を付けます。
例)年齢別基本給 → 年齢給・生活給など
例)等級3基本給 → 職能給・職務給・役割給など
本日のテーマは「等級別2」の設計方法をご覧いただきます。
【参考】ここをクリック
(*^・^) で、等級による基本給表は、どんな方法で設計するの?
(*^_^*) 評価累積型の段階号俸表にしよう。
それじゃあ質問するね。
今年15歳で新卒入社の最年少社員がいます。
さて、この人は何等級でしょう?
(*^・^) [私を試してるわね]
か〜んたん。一番下の等級だから1等級でしょ。
(*^_^*) 正解!それじゃあ次の質問ね。
昔15歳で新卒入社した40歳の社員がいます。
さて、この人が標準的に昇格すると、現在は何等級でしょう?
(*^・^) 基本構想で標準昇格年数を定めたわ。
等級は1〜5級で、15歳が1級初号になるわよね。
そうすると、標準昇格年数を追っていけば40歳の社員は4等級にな
るわ。
【参考】「人事のソナタ」第19話 基本構想(後編)
(*^_^*) 正解!スゴイぞ、ヒョウカさん。
段階号俸表の設計も年齢給と同じように「アタマ」と「オヘソ」と
「オシリ」を決めることなんだな。
(*^・^) アタマは最年少者15歳の20,000円ね。
(*^_^*) そう。だから「オヘソ」と「オシリ」をどう決めるかってことだ。
オヘソは40歳、オシリは60歳にしたのを覚えてるだろ。
あとはそれぞれの金額を決めるんだ。
(*^・^) でも、ちょっと気になることがあるの。
等級が上がるときに賃金が大幅に上がる仕組みを採用するのでしょ
う?
(*^_^*) ああ、そうだよ。
等級が上がるときに大幅UPすることを「昇格昇給」っていうんだ。
(*^・^) 同じ等級内での昇給は「級内昇給」ね。
(*^_^*) うん。年々仕事に習熟するという意味で「習熟昇給」という言葉を
使うこともあるみたいだよ。
(*^・^) ピッチ配分額5,000円は、昇格昇給額と級内昇給額を足した金額に
なるってこと?
(*^_^*) そのとおり!
言い方を変えれば、ピッチ配分額5,000円を昇格昇給額と級内昇給
額に分けるってことだ。
ウザイから昇格昇給額と級内昇給額をそれぞれAとBにしようぜ。
(*^・^) わかった。で、どれくらいの比率で分けたらいいのー!?
あれ、チンギン君どこへいったのかしら。
(*^_^*) う〜ん、う〜ん、う〜ん、ぶっ。 ←(トイレで考え中)
(*^・^) [そういえば、あの人は今・・・]
コンサルタント・エックスさ〜ん。
(-.-)y- はいはい、お久しぶりですね。
別に引きこもってたワケではありませんよ。
毎日パソコンとにらめっこしてたのです。
(*^・^) [やっぱり引きこもってたのか]
話は聞いてたんでしょう?
(-.-)y- はい、AとBをどれくらいの比率にするかですね。
世間一般でどーのこーのは関係ありません。自社の設計方針に基づ
いて決めればいいのですよ。
(*^_^*) ヒョウカさんでも分かるように説明してくださいよぅ。
(*^・^) [ムッ`´]
(-.-)y- そうですね。
えーと、極端な例ですが、Aを100%にすると結果的に同一等級同
一賃金になります。Bはありませんからね。
逆にBを100%にすると標準昇格したときのご褒美はゼロです。
これらの決め方では設計方針を満たさない場合は、AとBの比率が
合計で100%になるように決めるわけです。
(*^_^*) そうすると、Bは少なめに設計した方が実力主義色が強くなりそう
ですね。
(-.-)y- はい。毎年の昇給は少なくなりますから、上位等級に昇格しなけれ
ばあまり賃金が増えない仕組みですね。
でも評価結果によって昇号数を変えますから、Bを多めに設定して
も動機づけをすることは可能です。考え方次第ですよ。
例)S評価は6号UP、A評価は4号UP、・・・
(*^・^) ねえチンギン君、前の会社ではどんな比率にしてたの?
(*^_^*) A40%、B60%だよ。
(*^・^) それじゃあ我が社も同じにしましょ。
なんとも強引かつアバウトなヒョウカさん。
さて、2人の今後の展開はどうなっていくのでしょう。
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【オマケ】
(-.-)y- ヒョウカさんが強引に決めてしまったA40%、B60%の比率は、最
年少社員15歳〜標準的社員40歳までの25年間におけるピッチを定め
たものです。これは25年間の平均値です。
必要に応じて、上位等級ではAの比率を多めにする等の設定を行い
ます。
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃◆┃段階号俸表(後編)
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
「基本給設計を行うコントロール画面」をご覧ください。
サンプルデータの「ピッチ配分額」と「最年少配分額」はこのようになっ
ていますね。
区分指基本給------ピッチ配分額: 500円、最年少配分額: 10,000円
年齢別基本給------ピッチ配分額:2,000円、最年少配分額:110,000円
勤続別基本給------ピッチ配分額: 500円、最年少配分額: 0円
等級3基本給------ピッチ配分額:5,000円、最年少配分額: 20,000円
――――――――――――――――――――――――――――――――
合計額------ピッチ配分額:8,000円、最年少配分額:140,000円
【参考】ここをクリック
※サンプルデータは、賃金の名称に表種名をそのまま使っています。
一般的には、次のような名称を付けます。
例)年齢別基本給 → 年齢給・生活給など
例)等級3基本給 → 職能給・職務給・役割給など
本日のテーマは「等級別2」の設計方法(後編)をご覧いただきます。
【参考】ここをクリック
等級別3の画面表示ですが、設計方法は似ています。
まずは上から3番目の画面から説明しましょう。
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(-.-)y- ありゃりゃぁ、わたくし重大なことに気づいてしまいました。
基本構想のときは最年少社員を18歳に定めていたのですが、いつの
間にか15歳で設計を進めてしまいました。ま、いっかぁ。
つじつま合わせで、等級を5→6に増やしてしまいましょう(^^ゞ
それと、前回同様に昇格昇給額と級内昇給額はそれぞれAとBです。
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(*^_^*) 基本構想で次のことが決まってるよ。
────────────
等級 在級年数 初号年齢
1 3 15
2 4 18
3 6 22
4 8 28
5 10 36
6 − 46
────────────
(*^・^) 各等級のAとBを決めるのね。
(*^_^*) うん、最初に15歳〜40歳の25年間の昇給予定額を2つに分けて考え
てみようぜ。「Aの累計」と「Bの累計」を計算してよ。
(*^・^) そんなの簡単よー。
たしかA40%、B60%だったわね。
ピッチ配分額5,000円×25年=125,000円でしょ。
Aの累計は125,000円×40%=50,000円、Bの累計は125,000円×60
%=75,000円になるわ。
(*^_^*) すげーな、当たってるよ。
(*^・^) えへへ〜、学習の成果なのだよ。
(*^_^*) 賃金設計では、シミュレーションして「Aの累計」と「Bの累計」
が予定どおりになればOKさ。まあ、予定とは多少違っても「Aと
Bの累計合計」に変更がなければかまわないよ。
(*^・^) 平均ピッチが予定額5,000円と同じなら問題ないってことね。
(*^_^*) うん。次は各等級の号俸数を決めよう。
標準昇格号俸より上に、どれくらいの号俸数を上乗せするかってこ
とだよ。
(*^・^) 賃金表を青天井にはしたくないって言ってたわよね。
(*^_^*) うん、号俸の上限をどれくらいに設定するかってことだね。
標準で5号上がる場合の(設計上の)標準昇格号俸はどうなる?
(*^・^) 標準在級年数の5倍にすればいいわね。
初号を「0」とすると、こんな感じかしら。
──────────────────────
等級 在級年数 初号年齢 初号 標準昇格号俸
1 3 15 0 15
2 4 18 0 20
3 6 22 0 30
4 8 28 0 40
5 10 36 0 50
6 − 46 0 ?
──────────────────────
(*^_^*) おおっ、合ってるぞ。
どうしちゃったの、ヒョウカさん。
(*^・^) みくびらないでよ!
ついでに上限号俸の設定もしちゃいましょう。
───────────────────────────
等級 在級年数 初号年齢 初号 標準昇格号俸 上限号俸
1 3 15 0 15 24
2 4 18 0 20 40
3 6 22 0 30 60
4 8 28 0 40 80
5 10 36 0 50 50
6 − 46 0 ? (任意)
───────────────────────────
(*^_^*) ほぅ〜、完璧だね。
(*^・^) あとは設計方針に従って、標準昇格号俸を超えたピッチをある号俸
を境にガクンと落としたり、段階的に落としたりすればイイわね。
(*^_^*) 今日のヒョウカさん、スゴイ!
とても数字アレルギーとは思えないよ。
なんか目つきが違うもん。
(*^・^) マスカラしてますから〜!
(*^_^*) [オヤジ入ってるぞ]
数字の面白さに目覚めてしまったヒョウカさん。
さて、2人の今後の展開はどうなっていくのでしょう。
======================================================================
【オマケ】
(-.-)y- 社員の能力を引き出すためには褒めることも必要です。
ブタもおだてリゃ木に登るって言いますから。
↑ブタは登らないって
段階号俸表(設計パターン:等級別2)と
複数賃率表(設計パターン:等級別3)の設計過程は似ています。
でも、出来上がった賃金表は、まったく異なる形をしていますよ。