■調整

調整作業は、調整区分ごとに【調整方法】および【平均点】による組合せで行います。

調整作業は、ボタンを押すだけで完了しますが、コンピュータの中では下記説明のような作業を
行なっています。


サンプルデータ(サンプル25)から社員Code000049北島二郎さんの夏季賞与(基準日2002/3/31)を例として説明します。

★評価要素ウエイトと複数評価者の調整

北島さんは「技能職」です。
※自己評価は得点の計算に含めません(評価結果グラフで比較分析に利用)

評価要素 評価要素ウエイト 評価者ウエイト 評価結果
1次 2次 1次 2次
成績 仕事の正確さ 15 2 1
仕事の改善 15 2 1
意欲・態度 規律性 5 1 1
責任性 10 1 1
協調性 10 1 1
積極性 10 1 1
自己啓発意欲 5 1 1
能力 知識・技能 10 1 2
理解・判断力 10 1 2
表現・折衝力 10 1 2

技能職の評価要素はABCDの4段階で評価しています。
評価要素は10項目ありますから、単純にA=10点、B=7.5点、C=5点、D=2.5点で計算すると、1次評価者の合計点は 47.5点 、2次評価者の合計点は 52.5点 になります。
この平均点 50.0点 が北島さんの合計点となります。

しかし、評価要素にはそれぞれ異なるウエイトが設定されています。これを考慮すると、
1次評価者の合計点は 48.75点 、2次評価者の合計点は 52.5点 になります。
この平均点 50.625点 が北島さんの合計点となります。

さらに、評価者ごとに異なるウエイトが設定されています。これを考慮すると、
北島さんの合計点は 50.42点 になります。

★甘辛調整

第2段階の調整は、「評価要素ウエイト」や「複数評価者」の調整とは異なり、主に人為的なミスを調整する作業です。このような調整することは「必要悪」といわれています。
なぜ「必要悪」なのでしょうか?

それは基準と比べて評価する「絶対評価」を行っても、最終的に通信簿のようにランク毎に定めた定員に当てはめて、評価を調整するからです。これは一般的に相対配分といわれています。

ある社員の調整前の点数がいくらよくても、それ以上にみんながイイ点数をとっていると低いランクに当てはめるため、「いったいこの評価はなんだったんだ」ということにもなりかねません。

それでも、このような調整は必要です。
なぜなら、社員に支払う給与や賞与の予算は青天井ではありません。
評価シート毎に評価要素が異なることから、そのことによる合計点の差が生じます。
評価者が「評価エラー」を犯すこともあります。

それでは調整方法を例で見てみましょう。

合計はSABCDの5段階で評価します(評価要素はABCDの4段階評価です)。
最高点は100点です。調整後の点数が100を超えた場合も100点です。
最低点は20点です。調整後の点数が20未満になった場合も20点です。

サンプル25の調整区分「一般」には4つのグループがあり、それぞれ複数の社員がいます。
調整前の点数はこのようになりました。
【事務】平均点64.69
【営業】平均点66.38
【技術】平均点63.96
【技能】平均点58.85(北島二郎は50.42)

全体の平均点62.44

ここで、それぞれのグループの平均点に着目してみましょう。
「技能」調整グループの平均点が最も低く、全体平均と比べても3.59点の差があります。

@調整方法:簡便、平均点:計算値
最も単純な調整方法です。
社員の調整前の点数に全体平均との差を加減します。
北島さんの調整後の合計点は 54.00点 になります。

A調整方法:簡便、平均点:理論値
さらに@で算出した社員の点数に全体平均62.44と理論値60.00の差を差し引きます。

※全社平均は甘めに見えますが、これは評価要素をABCDの4段階で評価しているからです。
合計の評価段階もABCDの4段階なら理論値が62.50となるため、理論値に非常に近い結果であると判断できます。調整後の合計点は低めに算出されますが、同じ調整区分に属するグループ間の比較であるため、最終結果を求める際に影響はありません。
北島さんの調整後の合計点は 51.56点 になります。

上記@Aによって、調整グループ間の甘辛を調整することができます。 
しかし、評価結果の高低のバラツキは残ります(評価者に中心化傾向や極端化傾向があることを予測してこの調整を行います)。

それを加味して調整をするためには「標準偏差」を求めて行います。

B調整方法:標準偏差、平均点:計算値
調整グループごとに、「各社員の合計点」と「グループ平均点」の差を2乗した値を求めて、それらを合計して人数で割ります・・・これを「分散度」といいます。
この値の平方根が標準偏差です(全体平均13.46、技能平均15.74)。
全体平均62.44+(調整前50.42−技能平均58.85)÷標準偏差の比(15.74÷13.46)=55.23
北島さんの調整後の合計点は 55.23点 になります。

C調整方法:標準偏差、平均点:理論値
さらにBで算出した社員の点数に全体平均62.44と理論値60.00の差を差し引きます。
北島さんの調整後の合計点は 52.79点 になります。

これで調整後の合計点が決まりました。
本システムでは、各評価要素の評価点、評価要素グループの得点も按分計算により自動算出しています。各評価要素の調整後評価点は「時系列評価結果の表示」で活用します。

さて、昇給のための評価は(メンドウだから)行わないで、夏と冬の賞与評価をウエイト調整したもので昇給決定している企業も多いと思います。そのように企業では・・・理論上の平均点に合わせましょう(夏と冬の賞与の平均点が異なると、そこで更なる調整が必要になってしまうため)。


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